低温やけどは予防できる;受傷したら早期に受診を

この冬は低温やけどの患者様が多く、
中には皮膚の移植手術が必要なほど
重症な方もいらっしゃいます。

低温やけどの原因としては
湯たんぽ、スマートフォン、ヒーター、
ストーブなどが挙げられますが、
当院に受診された患者様で
もっとも多いのは湯たんぽです。

湯たんぽの年間の出荷数量は
2004年度まで毎年100万個前後でしたが、
原油価格の高騰で省エネが注目され
2006年度で230万個、
2008年度で890万個
販売数が急増しました。

それと共に低温やけどを受傷する方も
増えてきています。

   湯たんぽ お湯 熱い 温かい 冬 布団 ぬくもり エコ 長時間 先人の知恵 頭寒足熱 寒い夜 ぽかぽか 災害時に重宝


やけどの重症度は以下のように分類されます。


´掬拉傷 赤くなり、ヒリヒリとした痛み
      → 約1週間で治癒

↓凝拉傷 水疱(水ぶくれ)ができたもの
 (浅い凝戞水疱の下がピンク色、痛みがある
      →2〜3週間で治癒

 (深い凝戞水疱の下が黄色がかって、痛みはない
      →4〜5週間で治癒、場合により植皮術

慧拉傷 黒色から黄色になり、痛みはない
      →原則的に植皮術


やけどして痛みがないという場合は
神経が死んで、より重篤な状態です。

低温やけどの場合は損傷レベルが深く
慧拉傷となることが多いため
専門の治療が必要となります。

        さくら

低温やけどは自分の体温より高温のものに
皮膚が触れていなければ予防できます。

最初はあたたかくて心地よいと思う温度でも、
44℃は3〜4時間、50℃は2〜3分で
低温やけどを受傷してしまうので、
十分に気をつけてください。

低温やけどをした場合は、
見た目にはひどく見えなかったり
痛くないから大丈夫と思っていても
実際には深く損傷していることが大変多くあります。

自己流で治そうとすると
生命にかかわる感染症になったり
後遺症が残ったりすることもありますので、
低温やけどかもしれないと思ったら
早急に専門医に相談してください。


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手術になる確率が高い低温やけど;切断になることも

一昨日の日曜日はとても暖かく
16〜23℃だったにもかかわらず、
今日の最低気温は1℃と寒さが戻りましたね。

体温調節が難しいですが、
皆さま体調を崩さないよう
どうぞお気をつけてください。

このように寒いと心配なのが
低温やけどです。

低温やけどとは、体温以上
60℃以下の熱源による熱傷

定義されています。

温度が低いものでヤケドすると
大ごとではないように思われがちですが、
低温やけどは組織を深く損傷しやすいので
手術が必要になることも多々あります。

        さくら

広島市立広島市民病院の形成外科の
症例報告によると、7年間で受診した
やけどの患者様のうち
低温やけどは27%でした。

そして、その低温やけどのうち
手術治療となったのは91%です。

大きい病院なので
他施設から紹介されてきた
重症の患者様が多いとしても、
低温やけどは手術になる確率が
高いことがわかります。


【手術が必要になった低温やけどの原因】
 
湯たんぽ 46.1%
ストーブ 17.9%
ファンヒーター 10.3%
電気アンカ 7.7%
サウナ 5.2%
保温式トイレ便座 2.6%
ホットカーペット 2.6%
スマートフォンの充電器 2.6%
2.6%
整骨院の温熱療法 2.6%


低温やけどの原因をみてみると
半分近くが湯たんぽの使用によるものです。

また手術治療のうち
切断となったのは7.8%で、
足の切断手術が5.2%、
指の切断手術が2.6%でした。

ただし切断手術が必要になった方は
糖尿病などを患っていたため、
やけどしていることに
気づきにくかったと思われます。

したがって、糖尿病のように
熱さを感じにくい疾患のある方などは
体温以上の熱を発するものを
そばに置かないようにすることが重要です。

低温やけどは、高齢者だけでなく、
若年者も受傷することが多いので
すべての方に気をつけていただきたいです。

まずは低温やけどをしないように
暖房器具や熱を発する機械を扱うときは
充分にご注意ください。

また、ヒリヒリした痛みや皮膚の変色など
低温やけどの症状に気づいたら
すぐに医療機関を受診してください。

【参考文献】岩井伸哉,木村得尚,身原弘哉,夏目沙里,松本絵里奈
『当科において手術を行った低温熱傷39症例の検討』日形会誌35,677-681,2015



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低温やけど;神経まで焼けると痛みがないのでご注意

やけどは、熱湯のように高温のものだけでなく
電気あんかや温風器のように
低温でも深く損傷することがあります。

高温によるやけどは
10歳未満の子どもに圧倒的に多いのですが、
低温やけどは成人にも多いです。

神経まで深く損傷してしまうと
痛みを感じないことがあるので、
痛くなくても注意が必要です。

今回は、気づかないうちに
組織を深く損傷してしまう
低温やけどについてご説明したいと思います。

          さくら

低温やけどは、心地よいと感じられる温度でも
体温より若干高めの温度のものが
皮膚の同じところに触れていると起こります。

見た目には皮膚が赤くなったり
水ぶくれができた程度で
軽症のように見えても
皮膚の深部まで損傷していることがあり、
痛くないこともあります

料理でイメージしていただくと
わかりやすいでしょうか。

ローストビーフのように
高温で焼くと外側は焼けますが
中はレアで火が通っていません。

一方、チャーシューのように
低温でじっくり焼くと
外側だけでなく、中まで火が通って
深部まで焼けてしまうのです。

         さくら

やけどは、温度と接触時間の関係で発症します。

44℃ 3〜4時間
46℃ 30分〜1時間
50℃ 2〜3分

(参考:山田幸生,“低温やけどについて”,製品と安全 第72号,製品安全協会,1999)

たとえば、使い捨てカイロの温度は
サイズやメーカー等によって異なりますが、
いくつかの種類は平均温度が53℃でした。

ということは、カイロを肌に直接あててしまうと
2〜3分で低温やけどを起こしてしまいますので
カイロの使い方にも
気をつけなければなりません。

     

いわゆるスマホ(スマートフォン)での
やけども増加しています。

スマートフォンを充電しながら寝たら、
充電中で温度の上がったスマートフォンに
腕を押しつけたまま朝になってしまい
低温やけどするケースがありました。

また、通話中にスマートフォンが熱くなり、
8分間通話を続けたら
頬に低温やけどを負ったという報告もあります。

      

その他、こたつ、湯たんぽ、電気あんか、電気毛布など
低温やけどの危険があります。

特に糖尿病や脳血管障害を患っている方は
末梢神経の知覚障害があり
熱さや痛みを感じづらく
思わぬ深いやけどを負うことがあります。

熱を発するものを使用する場合は
一定時間ごとに位置を変えたり、
就寝時には近くに置かないようにするなどの
対策をしてください。

皮膚が変色したり
ヒリヒリした痛みがあるときだけでなく
低温やけどの可能性があると気づいたら
専門医の診察を受けることをおすすめします。


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やけど:暖房器具にご注意を

今年は暖冬ですねひらめき

東京都心ではこの3日間連続で
最高気温が15℃を超え
寒さがやわらいでいます。

とはいえ、朝晩は冷え込み、
暖房器具の使用頻度の増加にともない
やけどの患者様が増えています。



ストーブの高温部に手をついてしまったり、
心地よい温度だと思っていた湯たんぽやこたつで
思わぬやけどをすることもあります。

やけどが深い場合、痛みを感じないこともあるので
痛くないからといってそのまま放置するのは危険です。
場合によっては、皮膚の移植手術が必要になることがあります。

万が一やけどをしてしまったら、
すぐ十分に流水で冷やして
どうか早めに受診してください。


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