紫外線と皮膚がん;18歳までに一生の半分の紫外線を浴びる

あたたかい日が増えて
日差しが強くなってくると
紫外線が気になるという方が増えますが、
紫外線は一年中降り注いでいます。

皮膚がんの患者数が世界一多いオーストラリアでは
親が子供に日焼け止めをぬることが
法律で義務付けられています。

日本人の皮膚がん発症率は
世界でも低い方に属するのですが、
それでも皮膚がんが原因で死亡する人は
年間約1200人にもなります。

シミ、シワだけでなく
白内障や命に関わる皮膚がんの予防として
紫外線対策は一年中必要です。

     

北半球は地形が複雑なので
激しいオゾン層の破壊は起きないであろうと
以前は考えられていましたが、
北極域でもオゾンの量が
著しく減少していることが観測されています。

オゾン層の破壊によって
紫外線が増加すると
農作物にも大きな被害がもたらされます。

ダイズは、紫外線の中波長であるUV-Bによって
その収穫量が大きく減り、
イネはさらに激減すると報告されています。

今後、北半球でもオゾン層の破壊が進むと
日本でも紫外線の被害が増えてくると思われます。

南米のチリにおいては
2009年時点で、過去10年の間に
紫外線による疾患が2倍に増えたことから、
チリ国立がんセンターが紫外線の危険性を
子どもたちに啓蒙しているそうです。


   
       皮膚がんの罹患者(チリ)


人は18歳までに一生で浴びる
全紫外線量の半分を浴びるといわれています。

日本においても、親が子供の紫外線対策に
気をつけてあげることが大切です。

砂場などでうつむくことも多いお子さまには
首が隠れる帽子にするなど、
さまざまな紫外線グッズを活用してください。


さくら皮フ科
http://sakura-hifuka.com
 

自覚症状の少ない皮膚がん;基底細胞がん

『X-MEN』で有名な俳優のヒュー・ジャックマンは
2013年に皮膚がんの一種である
基底細胞がんができ、
手術で取り除いたことを発表していました。

その後、鼻に皮膚がんが再発し、
5度目の手術を受けたと
SNSで報告したことが
先日ニュースで取り上げられました。

基底細胞がんは皮膚がんのうち最も多く、
80%以上が顔面にできますが、
痛みなどの自覚症状がほとんどありません。

放置すると皮膚だけではなく
筋肉や骨などに浸潤していきますが、
リンパ節や内臓への転移は非常にまれです。

日本では毎年10万人あたり5人以上
基底細胞がんにかかっていると
推定されていますが、
ヒュー・ジャックマンの出身である
オーストラリアでは10万人あたり数千人
いわれています。

        さくら

基底細胞がんの原因としては
以前から紫外線、外傷、放射線、ヒ素などが
挙げられています。

日本皮膚科学会では、基底細胞がんを
紫外線により起こるガンと位置づけています。

一方、オーストラリアでの大規模な研究では
日焼け止めをつけて紫外線を防止しても
基底細胞がんになる確率に
差がないという結果が出ました。

しかし、このオーストラリアでの研究は
5年未満の短期調査であり、
長年日光を浴び続けて
高齢になるほど罹患しやすいといわれる
基底細胞がんの調査としては不足です。

また日本よりも1000倍ほど
基底細胞がんになりやすいオーストラリアの研究を
そのまま日本人にあてはめるのは困難という
見解も出されています。

      

そもそも癌は、正常な細胞の遺伝子が傷ついて
元のDNAに修復できない場合に
ガン細胞に変化することによって
引き起こされます。

基底細胞がんの原因とされている
紫外線、外傷、放射線、ヒ素はいずれも
細胞を傷つけるものです。

したがって、細胞のDNAが
傷つかないようにすることが
ガンの予防につながるので、
紫外線を予防することは有用だと思われます。

紫外線は一年中降り注いでいるので
一年を通して対策が必要です。

ヒュー・ジャックマンも
日焼け止めをぬるよう呼びかけています。

       さくら

ヒュー・ジャックマンは
鼻の基底細胞がんが
撮影中にできた傷だと思っていたそうです。

当クリニックにおいても
ホクロをとりたいと来院された方で
基底細胞がんだった方もいらっしゃいます。

皮膚の黒色や茶色の斑点は
ホクロやシミのように見えても
他の疾患のことがありますので、
気になることがありましたら
いつでもご相談ください。


さくら皮フ科
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